グリストラップは、食品工場の排水から油脂や食品残渣を分離する重要な設備だ。しかし、多くの工場で使われている一般的なグリストラップは、排水パイプが底から突き出ているため、洗浄しても汚水が完全に排水されず、底に溜まってしまう。
この溜まった汚水が腐敗することで、強烈な悪臭を放ち、ゴキブリやハエといった虫、そして細菌の温床となる。これは、工場全体の衛生環境を悪化させるだけでなく、製品への異物混入リスクを高める。
この悪夢のような状況を解決するためには、以下の対策が有効だ。
洗浄しやすい構造への改修:排水パイプの上部が取り外せるタイプのグリストラップに替えるのが理想だ。既存の設備でも、パイプを底から切り取り、取り外し可能なパイプを差し込むよう工作することで、自力での改修も可能だ。
徹底的な清掃:改修が難しい場合でも、浮いた油をすくい取った後、残った汚水を乾湿両用掃除機で吸い取ることで、底まで清掃できる。
洗浄後の乾燥:清掃後は、グリストラップ内部を完全に乾燥させることで、細菌の増殖を防ぐことができる。